「なぜ風は吹くの?」風が生まれるメカニズムを説明できますか?

「なぜ風は吹くの?」風が生まれるメカニズムを説明できますか?

日常で人に心地よさを与えることも厳しさを与えることもある「風」。そんな風がなぜ起こるか説明できますか?

あたたかいそよ風、涼しく風鈴を鳴らす風、冷たい北風、時には暴風となり車も吹き飛ばしてしまうことも。風は季節を表す身近な自然現象ですよね。

そんな風が吹くメカニズムを、大人のあなたはちゃんと知っていますか?
いつでも愛する我が子に質問されても答えれるように説明していきます。


結論:風は空気の温度の差により発生する

風は地球上の空気の温度の差によって発生します。それはなぜでしょうか?

そもそも地球上の温度の差は、太陽から注ぐ熱により発生します。
赤道に近い場所は、常に太陽の熱を受けていますのでいつも暖かいですし、一方で地軸に近い南極や北極は太陽の熱を受けづらいので寒いです。

また、海と陸でも温度の差が発生します。水は温まりづらく冷めづらいので、昼間は海より陸の方が先に暖かくなり、夜は陸の方が先に冷たくなります。

このような温度の差が発生することで気圧差が生じます。

温度で気圧が変わる。暖かい空気は軽く、冷たい空気は重い

日常で空気の重さを感じる事はあまりないと思いますが、空気の温度により重さが変わります。

暖かい空気は軽くなります。そのため上に上がります。(上昇気流)
冷たい空気は重くなります。そのため下に下がります。(下降気流)
部屋でエアコンをつけると、暖かい空気が上に行ってしまうのは、この空気の重さが原因です。

空気が下方向に押し付ける力のことを「気圧」といいます。
当然空気が重い方が下へ押し付ける力は強くなりますので気圧が高い高気圧となり、その逆は低気圧です。

つまり、気温が低い ⇒ 空気が冷たい ⇒ 空気が重い ⇒ 下に押し付ける力が強い ⇒ 高気圧 ということです。

ではこの気圧差が生じることでなぜ風が発生するのでしょうか?

風はつまり、空気の移動である

重い空気が上空から下に押し付けてきたら、もともとそこにあった空気はどこかに逃げなければなりません。横にある空気の圧力が小さければ、もともとそこにあった空気は横に移動していくでしょう。
その空気の移動が「風」なのです。

でも高気圧って暖かいのでは?


冷たい空気が高気圧を生むと説明しましたが、天気予報を見ていると高気圧は暖かい日をイメージしますよね?

たしかに低気圧だと軽い空気が上に上がる上昇気流を生み、雲を作ったり雨が降ったりしやすく天気が崩れやすく、高気圧は下降気流なので晴れやすいです。

・暖かい空気が作る低気圧=天気が崩れやすい
・冷たい空気が作る高気圧=晴れやすい


天気と気温が矛盾しているように思えますよね。

しかし、天気と気温は異なります。暖かい空気が高気圧作ることもあり、気温が高く晴れていることもあります。

実は高気圧にもいろいろあり、上空まで存在する空気の重さの総量で決まるので、必ずしも冷たい空気=高気圧という訳ではないのです。

冷たい空気の高気圧は、その空気が重い分地上近くにベタっと覆っていて、その上空は暖かい空気が存在していたりします。
上空から地上まで続く暖かい空気をすべて合計すると、下の空気を押さえつける高い圧力を生み出すこともあるのです。

風が起きる理由まとめ

  • 風は空気の移動である
  • 空気の移動は気圧差(空気を押し合う圧力の差)で発生する
  • 気圧は温度(気温)で決まる(暖かい空気は軽い、冷たい空気は重い)
  • 気温は太陽の熱を受ける場所や、海か陸かで異なる

気象・天候カテゴリの最新記事